最近、気に入って聴いているのが、ロンドンのデュオ・GeeJayです。
ボーカルとソングライティングを担当するGeeと、プロデューサーでさまざまな楽器を演奏するJay。二人は、ロンドンの音楽カフェでバリスタとして働いていたときに出会ったそうです。お店にあった古いピアノでのジャムセッションが、二人の音楽活動につながっていったというエピソードも素敵だなと思います。
私がまずグッときたのは、Geeの声でした。
すごく力強くて、ソウルフル。媚びていなくて、堂々としている。その歌声を聴いていると、「強くていいな、かっこいいな」と思います。
声そのものに惹かれて聴き始めたのですが、曲を聴いたり、演奏する姿を見たりするうちに、二人の音楽がますます好きになりました。
お金や暮らしの切実さを歌う「Counting Pennies」
どの曲も好きなのですが、印象に残った曲のひとつが「Counting Pennies」です。
お金が足りない不安や、次の給料日を待つ日々。支払いに追われ、働いても暮らしに余裕が生まれない苦しさが歌われています。
「こういう社会的なテーマも歌うんだ」と、さらに興味が湧きました。
お金が足りないことは、口座の残高だけの問題ではありません。気持ちの余裕がなくなったり、先のことを考えるのが怖くなったり。毎日の暮らしや、自分で選べることにも関わってきます。
二人がバリスタとして働いていたという背景を知ると、働きながら生活をつないでいく大変さにも、近いところから歌っているのかな、と感じました。
もちろん、その経歴だけで二人がどんな苦労をしてきたかは分かりません。それでも私は、この曲に、生活の苦しさを分かってくれているような親しみを覚えます。
そして、その切実な内容をGeeの力強い声で歌うところがいい。聴いていると、苦しいと感じることを、そのまま声にしてもいいんだと思えます。
「Stronger」と、演奏する喜び
「Stronger」も、好きな曲のひとつです。
Geeの歌声はもちろんですが、Jayがいろいろな楽器を演奏できることにも、才能の豊かさを感じます。
そして何より、演奏しているときの本当に楽しそうな姿がいい。
音楽が好きなんだな、演奏することが楽しいんだな、と感じられて、見ているこちらまでうれしくなります。歌声や楽器の音に加えて、そういう表情や姿にも惹かれているのだと思います。
二人が一緒に音楽を作っているところを見ていると、私も音楽をもっと楽しみたいな、という気持ちになります。
「Mama, It's OK to Cry」のメロディと言葉
「Mama, It's OK to Cry」も、とても好きです。
この曲は、メロディラインと歌詞に惹かれました。そして、その言葉をソウルフルに歌うところが、たまらなくいいなと思います。
私には、Geeの歌声に、強さとやさしさの両方が感じられます。
堂々としていて、媚びていない。でも、人の弱さにも寄り添ってくれるように聴こえる。力強い声だからこそ、やさしい言葉が深く届くこともあるのだな、と感じました。
最初に惹かれた「強くてかっこいい声」の中に、温かさもある。その魅力を、曲を聴くたびに感じています。
「Ordinary Girl」——複雑な世界で、自分らしく生きる
「Ordinary Girl」も好きな曲です。MVのアニメーションにも惹かれました。
歌詞から私が受け取ったのは、「この複雑な世界で、頑張って自分らしく生きてみるよ」という気持ちです。
世界は複雑で、毎日を生きるだけでもいろいろなことがある。その中で、自分らしく生きようとする姿勢が、すごくいいなと思いました。
私には、この曲も社会を歌っているように感じられます。一人の気持ちや暮らしは、その人が生きている社会とつながっているから。
「Counting Pennies」が歌うお金や生活の切実さにも、この曲から感じる自分らしく生きようとする気持ちにも、私は心を動かされます。
GeeJayの音楽が好きなのは、声や演奏の魅力に加えて、歌の中に、今この世界で暮らしている人の姿を感じられるからなのだと思います。
これからも聴いていきたい二人
生活の切実さを歌う曲もあれば、心に触れる曲もある。そして、演奏する喜びが伝わってくる姿もある。
GeeJayを聴いていると、歌声に心を動かされたり、歌詞から暮らしのことを考えたり、二人の楽しそうな姿につられてうれしくなったりします。
この「音と声のラウンジ」でも、そんなふうに私の心に残った音楽を紹介していきたいと思っています。
力強くて、媚びていなくて、温かい。
今、私がとても好きな二人です。
